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Beacon Labs: Beacon for Pluralistic Public Goods Funding

Beacon Labs

「Plurality(多元性)」は、民主主義と協働テクノロジーの共生関係を表している。民主主義と協働テクノロジーが合体すれば、無限の組み合わせによる無限の多様性が実現できる。

ー オードリー・タン & グレン・ワイル "PLURALITY 対立を創造に変える、協働テクノロジーと民主主義の未来"

デジタル公共財の持続的な繁栄の灯火(beacon)となるために生まれ変わります。 Fracton Researchは、Fracton VenturesのR&D機関として活動し、ポジティブサムな世界を目指すためにコーディネーションデザインに関する研究開発をしてきました。このたび、Fracton Venturesから独立して、Beacon Labsとして立ち上がります。

デジタル公共財は、インターネットを基盤にしていたり、グローバルな性質を持っていたりするが、デジタル公共財が持続的に維持・供給されるには、資金提供などを通して十分なリソースをデジタル公共財を作っている人々に注ぐ必要があります。特に、Ethereumエコシステムでは、デジタル公共財の維持・供給のために様々な資金提供の実験的な取り組みが試みられています。その代表例の一つが、Quadratic Funding(QF)というクラウドファンディングのメカニズムがあります。QFは、寄付された金額の量よりもどのくらいの人々に支持をされているのかに重点をおいている仕組みであるため、人々の関心がより大きいものに対してより多くの資金を提供することが可能になります。QFは、Ethereumエコシステムを中心に実施されましたが、近年では実社会への応用も進めています。Ethereumで実証されたQFをはじめとしたメカニズムは、デジタル公共財における問題の解決に貢献している一方で、特定のアプローチに依存してしまうことは、あらゆる公共財の価値や文脈を公平に評価するには限界があるでしょう。その理由として、公共財はそれぞれ異なるアウトカムを目指しており、単一の価値基準では支援の妥当性を測れないということがあげられます。私たちは、このギャップを埋め、多様な価値観を尊重できる資金提供の仕組みを構築するのが必要になるでしょう。そのためには、ひとつの万能なモデルに頼るのではなく、複数の視点や仕組みを併存させることが不可欠です。

私たちBeacon Labsは、Ethereumエコシステムを起点として、デジタル公共財のための新たな試みを始めます。Beacon Labsは、統計的アプローチを活用して、多元的な価値基準に応じた資金提供を実現していきます。Beacon Labsでは、現状の公共財への資金提供ではカバーしきれない領域を補い、多様な価値観を尊重できるような世界を目指します。具体的には、プロジェクトごとに異なるアウトカムを尊重し、公共財や資金提供メカニズムのインパクトを評価/測定することを通して、それぞれに最適化された成果指標を設定・活用することで、より公平で納得感のある資金提供のためのプロトコルを構築します。これは、すべての公共財が自らのビジョンに沿って持続的に成長を可能にし、デジタル公共財の持続的な繁栄を実現させます。

数年前から、Ethereumエコシステムを中心に、インパクトの評価/測定の実験的な取り組みがなされていますが、オープンソースソフトウェアの効果測定については進んでいる一方で、教育的影響や地域社会への貢献などの非技術的な活動に対する効果検証は不足しています。私たちがポジティブサムな状態を可能にすると考えているEthereumエコシステムにおいて、プロジェクトごとに最適な成果指標を用いることを通して、公共財がそれぞれの目標に向かって持続的に成長できる未来を描いています。

私たちは、多元的な価値観を反映した、より公平で納得感のある資金提供のメカニズムを追求することで、デジタル公共財に新たな光を灯します。 共にポジティブサムな世界を築いていきましょう。

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一般社団法人Beacon Labs 概要

設立: 2025年6月25日
法人番号: 4011005011093
代表者: 代表理事 赤澤直樹
住所: 東京都渋谷区道玄坂1丁目10番8号 渋谷道玄坂東急ビル2F-C
メール: info[@]beaconlabs.io
営業時間: 月曜〜金曜日(祝祭日除く)10:00〜17:00
事業内容: デジタル公共財のコーディネーション問題と資金調達に関する研究開発